概要
須田研究室の学生向けの勉強会ですが、名大の他研究室の方々の参加も歓迎します。(16名程度で開催するので多すぎる場合はすみませんがお断りする場合があります。)学部の半導体関係の講義を復習しつつ、研究に役立つより深い理解を目指します。具体的には、式に頼らず本質を説明できる力、モデル/式の限界(近似や前提)の理解、具体的なデバイス特性に適用できる力を身につけます。講義ではなく双方向のやりとりで進みます。参加者には必ず発言してもらいます。
2017年度 スケジュール
4/13: バンドギャップ、キャリア、3種類の正孔、E-k分散関係、有効質量、熱平衡時のnp積の意味、省略しないエネルギーバンド図 (宿題:GaNの真性キャリア密度の計算)
4/20: 各種半導体の真性キャリア密度、60mV/decの意味、アレニウスプロット、ドーピングのエネルギー、実空間でのイメージ、ドーピングした半導体のエネルギーバンド図、ドリフト、ドリフト時のバンド図
4/27: 拡散、ドリフト-拡散両方ある場合、それぞれのバンド図、半導体デバイスの基礎方程式、ガウスの法則、ポアソン方程式、1次元版の意味(天野研のメンバーは研究会のため欠席)
5/4: 休み
5/11: 前回の復習、pn接合の空間電荷分布、電界分布、電位分布、階段接合、片階段接合
5/18: Siダイオードの電流-電圧特性 市販ダイオードの実際の測定例を元に議論、ダイオードの 基本的なパラメータ抽出(VF,立ち上がりV,Rsdiff,n,I0forward,I0reverse)、pn接合ダイオード、SBDの電流電圧特性の式の物理的意味、立ち上がり電圧とは、I-V特性の見所 (宿題:須田のNE解説記事を読んで質問したいところを考える)
5/25: NICスタジオ209 電子書籍教科書の紹介、BJTの発明と回路記号の対応、須田のワイドギャップ半導体解説記事(NE Selection)の解説:教科書のMOSFETの復習(4端子デバイスであること、回路記号の深い意味)、教科書のMOSFETとパワーMOSFET(縦型DMOSFET)の違い、オン抵抗と耐圧のトレードオフ 宿題
6/1: NIC2F小会議室 ダイオード電流-電圧特性 発表会
6/8: 休み
6/15: NIC2F小会議室 ダイオード電流-電圧特性 発表会
6/22: NIC209 開催 ダイオード容量-電圧特性 発表会
6/29: NIC2F小会議室 内容未定
7/6: NIC2F小会議室 内容未定
7/13: NIC スタジオ209 内容未定
教科書・参考書
名大に身分のある人は、名大図書館で電子書籍(PDFダウンロード)が利用可能です。半導体や物性関係の良い教科書がたくさんありました。以下の二冊がとりあえずお勧めです。
- The Physics of Semiconductors: M. Grundmann (Springer)
- Basic Semiconductor Physics 2nd. Eds.: C. Hamaguchi (Springer)
半導体デバイスに関わる人必携(必読)の本です。
- Physics of Semiconductor Devices 3rd Edition: S. M. Sze, K. K. Ng
- Semiconductor Material and Device Characterization: D. K. Schroder
パワーデバイスに関わる人は以下の本も追加です。